ICT建設機械とは マシンコントロールシステムもしくはマシンガイダンスシステムが組み込まれた建設機械のことです。
何をやってくれるのかと言うと機械のオペレーションをある程度プログラミングを行うことによって規制をしたり自動で動いたりしてくれるシステムのことです。
完全に全て自動でやってくれると言うわけではなく、 局所的にコントロールすることができるようなイメージです。
例えば10メーター以上掘る必要がない場合20メーターで切削を止めることができたりとか。
マシンの向きの可動行きを狭めたりとか、などによって事故を未然に防いだりミスを減らすようなシステムだったりします。
他にもコントロールを細かく行う必要がないので未熟なオペレーターでも作業を進めることができており、習熟度の高いオペレーターであってもより短い時間で作業終わらせるようなメリットがあります。
つまりICT建設機械を導入することによって誰でも簡単に早く作業をオペレーティングできるようになると言うことです。
今日はそのICT建設機械の導入のポイントそしてメリットやデメリットについても触れていこうと思います。
ICT建設機械導入のポイント
ICT建設機械導入に関してポイントがいくつかありますのでまずそこからご説明をします。
大きく分けて3つのポイントがあります。
予算と想定される利益の把握
まず1つ目のポイントは予算と利益の把握です。
言うのもICT建設機械と言うのは決して安いものではありません。
新たな設備を導入すると言うのはもちろん安いものではないと把握をしてると思いますが、それにしてもICT建設機械は高価なものです。
実際その建設機械を購入したからといって必ず利益を確保できるわけではありません。
銀行融資などからICT建設機械を購入する費用を見積もる場合もあると思います、 この場合も西尾含めて返済できるだけの利益を上げなければならないでしょう。
つまりICT建設機械導入をすることにより増える利益はICT建設機械を導入費用より高くないといけないと言う事ですね。
予想される利益と予算を把握しタイミングや価格などしっかりと計画しましょう。
ICT建設機械を利用できる環境作りも必要
もう一つ把握しておきたいのがICT建設機械を利用できる環境についてです。
ICT建設機械を利用すると言う事は、 利用するためのデータも必要になってきます。
建設機械は3D CADで作られた施工図だったり、 他にもたくさんのデータが必要になっています。
ただ ICT建設機械を買えば利用できると言うものではないと言うことです。
ICT建設機械を買って利用するためにはその他にもたくさんの設備投資が必要です。
問えばICT機械専用の施工データを作るオペレーターだったり、基準点の作成だったり、 精度確認なども必要になってきます。
ICT建設機械を使うと言う事は他にもたくさんの技術を必要になってくると言うことです。
ただしそれを加味したとしても人件費の削減や時間の削減につながるそれがICT建設機械だとも言えるでしょう。
職人の理解を得る
最後のポイントは職人さんの理解です。
シティー建設機械と言うのは職人の腕に頼らないシステムのことです。
細かい場所によってはオペレーターの精度によって仕事に差が出てくるのですが、可能な限り個人的な能力の差で結果が変わらないようにするのがICT建設機械の目的です。
つまり長年の経験や技術などを否定するものでもあるわけです。
ICT建設機械を導入することによって、職人さんのプライドを傷つける可能性もあるということです。
ですから事前にオペレーターの職人さんには理解を得ておく必要があるでしょう。
その代わり難しい場所での作業であるとかそういった場合には給料を上げるなど、その職人さんの腕にお金が支払われるようにすると良いと思われます。
ICT建設機械のメリット
さてここからはICT建設機械のメリットとデメリットについて触れていきます。
まずICT建設機械のメリットについて大きく分けて3つのメリットを説明していきましょう。
作業時間の短縮
まず1つ目が作業時間の短縮です。
作業時間を短縮できると何がいいのかというとまず人件費を削減できると言うこと、そして納期を早められると言うこと、そして従業員も残業をせずに利益を上げられると言う事があります。
作業時間が短縮できると言う事はまず同じ作業であったとしても人の数を減らせることができます。
同じ作業内容であれば仕事の値段は同じはずです。
そこにICT建設機械があれば、 人件費を削減できるということ。
つまり利幅を増やすことが可能です。そして納期も早めることができます。
通常であれば1週間かかるような作業であってもICT建設機械で前もって組み込むことができれば3日の作業で終わらせることもできます。
どういうメリットがあるかと言うと同じ作業であっても5日か3日、納期が分かれる場合短い会社が選ばれる事は確かです。
なぜなら納期が短い方が施工の日程の自由がきくからです。
つまりICT建設機械を導入することによって、仕事を取れる可能性も上がると言うことです。
さらに従業員も残業せずにしっかりと利益を上げる事は可能です。
現在建設業界に人材がなかなか入ってこないようになっていますか、それは残業が多いと言う理由もあるでしょう。
そのせいで採用にとてつもないお金がかかったり、もしくは長年務めていただいていた従業員がやめてしまったりと言うこともあると思います。
戻って残業なしでしっかりと給料もらえる事はとてもメリットのある事で、それにより会社から従業員が離れないのであればそれは会社にとってもメリットです。
つまり作業時間を短縮することによって残業がなくなれば従業員も喜ぶため人員を確保する必要がなくなってきます。
これも作業時間短縮によるメリットの1つだと言えるでしょう。
オペレーターの技術に頼らない
2つ目のメリットはオペレーターの技術に頼らない施工ができると言うことです。
では1年目のオペレーターであればできない作業できる作業が分かれてくる可能性もありますが、 IT建設機械を導入すれば、前もって作業を組み込んでおくことができるので未熟なオペレーターであっても作業を正確にこなすことができます。
これまでオペレーターの技術に頼っていた作業であってもその人に頼らずに様々な場所で施行することが可能です。
これはオペレーターにとってメリットでもデメリットでもあるとは思いますがより技術のある人は簡単な作業をすることなく難しい作業を行うことができますし、未熟なオペレーターにとっては現場をたくさん経験できると言うメリットもあるでしょう。
導入することによって様々なメリットがオペレーターにもあるように思います。
安全性の向上
そして最後のメリットとして安全性の向上が挙げられるでしょう。
ICT建設機械によって危険な状況を前もって阻止することも可能です。
例えば可動域の制限によって安全を確保することもできるでしょう。
アームの角度や機械のスピードなどそもそも組み込んでおくことで危ない状況を作り込まないと言うことができます。
重大な事故と言うのはいつも隣り合わせ。
この重大な事故から従業員を守れると言う事は安全性の向上であり会社のメリットにとっても大きいでしょう。
参考記事:建設業界がIT化を進めるメリットとは
ICT建設機械のデメリット
ここまでメリットばかり上げてきましたがICT建設機械にもデメリットもあるのでご紹介しておきます。
大きく分けて2つのデメリットがあります。
オペレーターが育たなくなる可能性がある
まず1つ目のデメリットがオペレーターが育たなくなると言う可能性についてです。
これはよくささやかれていますが実際にあるってメリットだと思います。
ただしそこまで問題では無いのではないでしょうか。
なぜならオペレーターが育たなくてもいいのがICT建設機械だから。
オペレーターの技術に頼らなくていいのでICT建設機械の価値がある。
ICT建設機械ばかりになるこれからの時代においてはオペレーターにとってスキルは必要ないと言うことです。
むしろICT建設機械を操作するためのオペレーションに特化した人が生まれてきた方がこれからの時代にはいいと思います。
ですからオペレーターが育たなくなるデメリットはもちろんあるけれど、そこまで問題ではないというのが正直なところでしょう。
導入が高額
そして2つ目のデメリットは設備自体の導入が高額だと言うことです。
これは間違いなくデメリットではあるでしょう。
ただしこのデメリットについても利益を生み出せるのならば問題は無いのではないでしょうか。
高額な予算を注ぎ込み設備を購入しただそのおかげで利益をさらに生み出すことができるのであれば、それは投資となり高額であったとしても回収できるものです。
設備自体の導入が高額であったとしてもそれのデメリットを相殺するメリットも存在すると言うこと。
この点においてもデメリットではあるもののメリットとも言い換えることもできるでしょう。
まとめ
現在ICT建設機械の導入は様々なところで進んでいます。
たとえ高額な導入費用であったとしても適切なICT建設機械であればさらに利益を生み出していくことが可能ですし、競争力にもなります。
逆に言えば競争力を持たない会社はこれから人口減少やウッドショック・アイアンショックが続く未来を見据えた時、衰退していく未来になっていく可能性すらあります。
こういった経営判断が遅れれば遅れるほど致命的なダメージを受けることになりますので、現在ICT建設機械導入を考えてらっしゃる会社さんがいらっしゃるなら早めに検討をすべきだと思います。
出典(俺の夢 for MAGAZINE):ICT施工とは何?導入することによる5つのメリットとその課題
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