一人親方年金額

 

一人親方の平均年収は、およそ950万円と言われています。

 

少し努力すれば、年収1,000万円を超えることはそれほど難しくありません。実際、多くの一人親方が現実的な目標として捉えているラインです。

 

しかし、年収2,000万円となると話は別です。ただ日々の現場をこなすだけでは、到底届かない領域に入ってきます。

 

では、一人親方さんが年収2,000万円を実現するにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、そのための具体的な戦略についてお話ししていきます。

 

働く日数を増やす

 

年収を増やす方法として最初に思い当たるのが働く時間を増やすと言うことです。

 

例えば週に5日働いてる人が週に7日間働くことができれば、理論上4割以上売り上げを上げることが可能です。

 

現在の年収が500万円だとして、週に7日働けば5分の7倍つまり700万円の年収になります。

 

ものすごく単純計算のでわかりやすいのですが、理論上可能であったとしても人間として生理学的に無理でしょう。

 

急に働くと言う事はお休みはないと言うことで、お休みがなければ人は働き続ける事は不可能です。

 

1年ぐらいは可能であったとしても継続の可能性は低いでしょう。

 

して最大の問題点が1年は365日しかないと言うことです。

 

つまり 1年365日働いたとすれば、これ以上年収を上げることができない。

 

上限に達するということです。

 

1人親方が年収2000万円を目指すとき、 ここに1つ目の落とし穴があると思います。

 

時間をかけて頑張れば頑張るほど年収が増えていくので、身体を壊してでも頑張る人もたくさんいるのですが、この年収の増やし方には上限があると言うことに早いタイミングで気づくべきです。

 

つまり働く時間を増やすことで年収を上げようとしても年収2000万円を突破する事はほぼ不可能だと言うことです。

 

単価を上げる

 

年収を増やす方法として、まず最初に思いつくのは「働く時間を増やす」ことではないでしょうか。

 

たとえば、週5日働いている人が週7日働けるようになれば、単純計算で約4割以上の売上アップが見込めます。仮に現在の年収が500万円であれば、週7日働けば40%、つまり約700万円の年収が理論上は可能です。

 

このように数字上はシンプルでわかりやすく見えますが、実際にそれを実行するとなると現実的ではありません。
毎日働くということは、休みが一切ないということ。休みなしで働き続けるのは、生理的にも精神的にも長くは持ちません。

 

たとえ1年だけならなんとかこなせたとしても、それを継続するのはほぼ不可能です。
そして、最大の問題は「1年は365日しかない」ということ。
つまり、フル稼働してしまえば、それ以上収入を伸ばす余地がなくなってしまいます。

 

一人親方さんが年収2,000万円を目指すとき、ここに最初の落とし穴があります。

「頑張れば頑張るほど収入は増える」と信じて、体を酷使してでも働き続ける人も少なくありません。
しかしこのやり方には明確な限界があり、それに気づくのが遅れると、心身を壊してしまいかねません。

 

つまり、働く時間を増やすことで年収を上げる方法では、年収2,000万円に到達するのは現実的にほぼ不可能だということです。

 

人数を増やす

 

次に年収を上げる方法として考えられるのが、「人数を増やす」こと、つまり従業員を雇うという選択です。

 

仕事量が増えて手が回らなくなってきたとき、信頼できる人材を雇い、チームとして動けるようになれば、より大きな案件を受けられるようになります。
その結果、従業員の給料を支払いながら、自分の取り分を増やすことも十分に可能になります。

 

ここで誤解してはいけないのは、雇った人たちの給料を削って自分の利益を確保する、という話ではありません。
むしろ、自分が「管理責任」や「組織としての信用」を請け負うことによって、全体の単価を引き上げることができるようになるという点がポイントです。

 

どういうことかというと、たとえば一つの現場に3人の職人が必要な場合、それぞれ別々の一人親方さんを呼んできたとすると、現場を管理する人間が別途必要になります。
しかし、自分のチームとして3人の職人を抱えていて、組織として仕事を引き受けることができれば、元請け側は管理の手間を省けます。

このとき、元請けは現場の「監督責任」をこちらに任せることで、より高い単価で発注してくれるようになるのです。
そして、その単価の中から職人の給料を支払った上で、残る「管理コスト分」が自分の利益として残るというわけです。

このように仕事量を増やし、組織として人数を増やすことができれば、年収は青天井に近い形で伸ばすことも夢ではありません。
ここまでやって、ようやく年収2,000万円というラインが現実味を帯びてきます。

一人で頑張って到達できるのは、せいぜい年収1,500万円程度が限界でしょう。
年収2,000万円を目指すなら、「人数を増やす=組織化する」ことは避けて通れないステップです。

ただし、人数が増えれば増えるほど管理の負担も大きくなり、経営が複雑になるという点には注意が必要です。
組織を拡大することで収入の上限は広がりますが、そのぶん経営者としての覚悟とスキルも問われるようになります。

 

元請けになる

 

そして、年収2,000万円を超え、さらに事業を拡大していきたいと考えるなら、「元請け」として仕事を請け負うという選択肢が出てきます。

 

元請けとなれば、顧客と直接やり取りをする必要があり、工事全体の進行を管理する責任も発生します。
必要な職人を手配し、複数の協力業者や職種をまとめながら、1つの建物を完成させるという、より大きなスケールの仕事になります。

 

また、受注金額の中から資材を購入し、それを現場に運び、管理するといった「物流面」での業務も発生します。
この過程では、資材の破損や納品ミスなどのリスクもすべて元請け側が負うことになるため、責任は非常に大きくなります。

 

しかしその分、工事全体の利益を自社で管理・確保できるようになり、収益性は格段に高くなります。
つまり、リスクが大きい分、得られるリターンもそれに見合うものになるのです。

 

元請けになることで、年収はさらに増加し、大型案件を扱えるようになるなど、次のステージへと進むことが可能になります。

 

もちろん簡単な道ではありませんが、「リスクを背負うことで、大きなチャンスを掴む」ことができるのが元請けの魅力です。
年収をさらに伸ばしたいと考えるなら、ぜひ視野に入れておきたい選択肢だと言えるでしょう。

 

まとめ

 

年収2,000万円を目指すうえで、「働く時間を増やす」だけでは決して到達できません。

 

ここに多くの人が陥る落とし穴があります。
がむしゃらに頑張っても、ある地点から年収が伸び悩むようになってしまうのです。
一時的には成果が出るため、そのやり方を続けてしまう人も多いですが、長期的には限界が見えてきます。

 

そんな時こそ、一度立ち止まり、戦略を見直すことが重要です。
方向性を「労働時間」から「単価を上げる」ことに切り替えるだけで、見える景色は大きく変わっていきます。

 

具体的には、資格を取得したり、専門性を高めたりして、自分自身の価値を高めることが第一歩です。
「この人に頼みたい」と思われる存在になれば、自然と単価の高い仕事が舞い込んできます。

 

そして次のステップは、「人を増やす」こと。
自分一人で動くのではなく、チームとしてスケールさせることで、事業全体のバリューを高めることができます。

 

最終的には「元請け」として現場を仕切れるようになれば、仕事の自由度も高まり、年収はまさに青天井。
努力の方向性を正しく見定めれば、年収2,000万円は夢ではなく、戦略的に実現可能な目標になっていきます。

 

 

 

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中部 熊
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