塗装工事業のリスク

塗装工事業の一人親方が避けるべき3つのリスク

塗装工事業で一人親方として独立すると、自分の裁量で仕事を選べる自由さや、技術を直接評価してもらえるやりがいがあります。
しかし同時に、会社員とは違ってすべての責任を自分で背負うことになるため、さまざまなリスクがつきまといます。

ここでは、塗装工事業の一人親方の皆さんが特に注意して避けるべき「3つのリスク」を解説します。


① 健康・労働災害のリスク

塗装工事は高所作業や足場の上での作業が多く、転落事故の危険があります。
また、シンナーなどの有機溶剤を扱うことから、呼吸器系の健康被害や長期的な体調不良につながるケースも少なくありません。

一人親方は労災保険が自動的に適用されないため、「労災保険特別加入」や民間の傷害保険に加入していなければ、ケガや病気の補償を受けられない点に注意が必要です。


② 収入の不安定さ・経済的リスク

塗装工事業は季節や天候に左右されやすい仕事です。雨や雪で工期が延びたり、繁忙期と閑散期の差が大きいため、収入が安定しにくいのが特徴です。
また、元請けの状況によっては単価が下げられたり、支払いが遅れるリスクもあります。

一人親方の皆さんの場合、病気やケガで働けなくなればそのまま収入ゼロにつながります。複数の取引先を確保したり、資金の余裕を持つことが経済的リスクを避けるポイントです。


③ 契約・社会保障のリスク

塗装工事業では「知り合いからの紹介」や「口約束」で仕事を請けることも珍しくありません。
しかし、正式な契約書がないと代金未払いなどのトラブルが起きたときに泣き寝入りする可能性があります。

さらに、一人親方は国民健康保険・国民年金への加入や税務申告などをすべて自分で行わなければなりません。
これを怠ると将来の年金額が減ったり、税務署からの指摘を受けるなど、長期的に不利な状況になるリスクがあります。


まとめ

塗装工事業の一人親方が避けるべきリスクは、

  • 高所作業や有機溶剤による健康・労災リスク

  • 天候や発注状況による収入不安定リスク

  • 契約や社会保障を軽視することによる法的リスク

「現場の技術力」に加えて「リスク管理力」を磨くことで、安定して長く続けられる一人親方経営が実現できます。

投稿者プロフィール

中部 熊
中部 熊
【団体概要と運営方針】中部労災一人親方部会(一人親方部会グループ)は、厚生労働大臣・岐阜労働局から特別加入団体として承認されております。建設業一人親方の労災保険の加入手続きや労災事故対応を主な業務として運営され、建設業に従事する一人親方様向けに有益な情報配信を随時行っております。
【中部労災の特徴】一人親方様が当団体で労災保険にご加入いただくことで、会員専用建設国保、会員優待サービス(一人親方部会クラブオフ)のご利用をはじめ、万が一の事故対応やきめ細やかなアフターフォローができるよう専用アプリを提供しております。
【団体メッセージ】手に職を武器に働く一人親方様のために、中部労災一人親方部会は少しでもお役にたてるよう日々変化し精進してまいります。建設業界の益々のご発展をお祈り申し上げます。
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